ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

5-8-4 透過する素材のライティング

 ガラスや透明な樹脂など、光を透過する被写体です。これもペーパークラフトにはあまり使用されないのが幸いな、とてもライティングの難しいものです。
 これらは基本的に、ガラスの素材感(透明感)を活かすため透過光で撮影します。
 手前から光を当てる場合は、背景を白っぽくしてガラスの背後から反射光が透過して当たるようにすると、透明感を美しく演出できます。この時、ガラスの縁がはっきり写らないとガラスの形を明確に出せないので、画面の見えない部分に黒い紙などを置いて、写りこみと光の反射をコントロールし、白背景にガラスの縁が美しくでるようにしましょう。
 背景を黒くする場合は、斜め後ろから光を入れてガラス面を光らせ、画面の見えない部分に白い紙などを置いて写りこみと光の反射をコントロールし、ガラスの縁が美しく出るようにします。
 どちらの背景の場合も、カメラのモニターを確認しながら、レフ板の配置を変えて、被写体が最も美しく、形も明確になる場所を見つけましょう。
 ライトが二つある場合には、両方ともディフューザーで覆ってから、一本を弱めの光でガラスの背後から、二本目は強めの光でガラスの横から被写体に当ててみたり、二本目の横のライトの方を斜め前や斜め後ろに動かしてみる、またはディフューザーを一部外してみる、などすると良いと思います。
 また白いアクリル板がある場合には、それをガラスの下に敷いて、アクリル板の下から光を透過させてみると、ガラスに美しい光を演出することができます。
 色ガラスの場合は、意図的に横または斜めからの強い光をあてることで影の色を強調し、爽やかな透明感を演出することも出来ます。この場合は、床面を白っぽい色にした方がより効果的でしょう。
 ガラスは反射面でもあるので、意図的に、てかりや写しこみを入れることもできます。ガラスの脇から白いレフ板を当てて、てかりを出したり、白いレフ板の一部を黒い紙で覆って意図的な写りこみを入れてみたり、いろいろ試してみてください。透明感と表面のツヤをいかに美しく表現するかが、ガラスの撮影では重要なポイントになります。

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