ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

2-2 被写界深度を活かした写真表現

(1) パンフォーカス
 パンフォーカスとは、被写界深度が深くて、近景から遠景まですべてピントが合って見えることを言います。
 記録目的の写真の場合は、すべてのものがハッキリ写る必要がありますから、このパンフォーカス状態で撮影します。具体的には、できるだけ広角のレンズを使って、絞りを絞り込んで(F値を大きくする)撮影します。
 ただし、絞り込むということは、シャッタースピードが遅くなるということなので、暗いところではブレの原因になってしまいます。それを避けるために、明るいレンズを使う、ISO感度を上げて設定する、ストロボ等の光源を追加する、三脚を使用して手ブレを防止する、などの対策が必要になります。
 なお旅行に持っていくことの多いコンパクトカメラや携帯電話等のカメラは、もともとパンフォーカスしやすいよう設計されていることが多く、深く考えなくとも自然にパンフォーカス写真が撮れるようになっています(逆に被写界深度を浅くしたボケなどを表現しにくき面があります)。

(2) ボケ表現
 被写界深度を浅くして、被写体のみにピントを当て、背景や前景を幻想的にぼかす写真表現を「ボケ表現」と言います。背景に何が写っているのかを曖昧にして、主役のみを鮮明に提示できる表現方法です。
 女性のポートレイトや花、商品写真などでは、この方法がよく使われています。具体的には、明るいレンズや望遠レンズを使って絞りを開き、背景をぼかして被写体を浮かび上がらせて撮影します。

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