ちょき☆ぱたん 紙の豆知識 (chokipatan.com)

2-1-3 紙の特性(接着、紙粉、工作)

(5) 接着
 ペーパークラフトは部品を接着剤でつける場合が多いので、接着の強度が高いものを選ぶ必要があります。ケント紙の場合は問題がないのですが、インクジェット用紙の場合は、インク吸収層のない普通紙タイプのインクジェット紙の方が、木工ボンド等がよく接着します。光沢紙やマット紙などのように、表面に透明なインク吸収層がある用紙は、そのインク吸収層が木工ボンドなどで紙から剥がれてしまい、きれいに接着できないことがあります。また印画紙ベースの紙は、両面にフィルムコートがあるために、木工用ボンドが使えない場合があります。

(6) 紙粉の発生
 ペーパークラフトは部品を折ることが多いので、折り目に紙粉の発生やチョーキングが起きにくいものを選ぶ必要があります。光沢紙のインクジェット用紙は、折り線のところで、コート剤や顔料が剥がれて粉が出てくることがありますので、普通紙のインクジェット紙を選んだ方が良いでしょう。
 どうしても光沢紙を使いたい場合は、タオルを用意して、折り目から出た余分な粉をていねいに拭き取ると、きれいに出来ます。また印刷した紙全体に定着スプレーを吹きかけておくと、切り折りした時に余分な粉が発生するのを防ぐことができます。この定着スプレー(木炭画用など)は、画材店で入手できます。
 余分な粉を拭き取ったあとは、折り目部分だけ白くなって、出来上がりが残念なことになる場合がありますが、折り目に水彩絵の具や水彩色鉛筆、マーカーなどで似た色を軽く補ってあげると、きれいに出来ますので試してみてください。

(7) きれいに切り折りできるか
 ペーパークラフトは部品を切ったり折ることが多いので、きれいに切ったり折ったりできるものを選ぶのが良いでしょう。印画紙ベースの光沢紙などは、両面のフィルムコートのために、紙が硬くて折りにくい上に、きれいに切れない場合があります。また切折り方向と紙の目があっているかを調べることも大切です(紙の目に沿っている方向の方が切り折りしやすいが、沿っていない方がコシは強い)。


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