ちょき☆ぱたん 写真補正の豆知識 (chokipatan.com)

第4部 画像データと印刷の基礎知識

4 画像データのカラーマネジメント(色合わせ)

4-6 ディスプレイでの設定

 デスクトップパソコンのディスプレイは、ディスプレイの調整機能(OSD)を使って調整します。なおノートパソコンのディスプレイの場合は、色温度を設定できないものが多いので、残念ながら商業的に写真を加工するのには向いていません。色温度を設定できないノートパソコンで写真補正処理をする場合には、外付けのディスプレイを接続して、それを調整して使用した方が良いでしょう。
 ディスプレイの調整機能のあるパソコンを持っている方も、写真を個人で楽しむだけの場合は、色温度の設定などは特に必要ないと思いますので、何も設定しなくても良いですし、自分が最も自然に見えるような明るさに、輝度だけを設定しても、どちらでも良いと思います。

 デスクトップパソコンのディスプレイの調整について、以下に紹介します。

・白点色温度
 白点色温度は「5000K」から「6500K」の間で設定すれば良いでしょう。
 商業印刷などは「5000K」が基準ですが、慣れない人には少し黄色っぽく見えてしまうかもしれません。またデジカメやWindowsで標準的に使用されるsRGB色空間では「6500K」が基準となっています。このように現状では世界的に統一された標準的色温度というものは、まだきちんと設定されていませんので、「5000K」から「6500K」の間で、自分のディスプレイで最も自然に見える色温度に設定すれば良いでしょう。

・輝度
 ディスプレイ本体の「明るさ」のことで、sRGB規格では 80cd/m2 、AdobeRGB では 120~200 cd/m2 が目安とされていますが、見やすい輝度に設定しても良いでしょう。

・ガンマ値
 ガンマ値は、入力値と出力値の比を表す値で、1.8 ~ 2.2の間に設定するのが一般的です。
 コンピュータのディスプレイ輝度は、入力に対し直線的には増えません。ガンマ値が 1.0 であれば、入出力の関係は直線(y=xのグラフ)になるのですが、一般的なディスプレイのガンマ値は、 1.8 ~ 2.2 に設定されています。Windows では 2.2、Macintosh では 1.8 に設定することを推奨しているようです。

<参考:遮光フード>
 遮光フードは、デジカメのレンズフードのようなもので、パソコンのディスプレイの周囲に取り付ける黒い板状の覆いです。ディスプレイの表示は周囲の照明の影響を受けやすいので、画面の周囲にこれをつけることで、余計な外光(太陽光・照明)を遮断できて、より正確な色が表示できるようになります。

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