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第1部 本

工作(紙以外)

大人の科学マガジン(テオ・ヤンセン式二足歩行ロボット)

『大人の科学マガジン テオ・ヤンセン式二足歩行ロボット (Gakken Mook)』2012/12/14
大人の科学マガジン編集部 (編集)


(感想)
 風の力で動く二足歩行ロボットを作ることができる付録つきの科学の本です☆
 「大人の科学」シリーズは、付録が素晴らしいのはもちろんですが、記事の方もなかなか充実しています。今回のテーマは、ロボットと二足歩行。
 「ガンダムのロボットデザイン論」は、『機動戦士ガンダム』などのアニメーションのメカデザイナー、大河原邦夫さんがロボットのデザインについて語ってくれます。
 アニメのロボットは子どもが手に取って遊べるオモチャやプラモデルの商品展開を最初から想定しているので、尖った部分の多いデザインは望ましくないそうです。
 なかでも印象にのこったのは、「ガンダムのデザインが長い間継承されてきたのは、普遍的な、嫌みがないデザインだから」という話。「部分部分はどこかで見たような、普遍的でプリミティブな形の組み合わせ」だと、「(見る人が)『どこかで見たことがある』と感じるので、直接脳にインプットできる=見る人の心にある「原型」を刺激する=いつまでも残るキャラクターになる」のだそうで、ああ、なるほどなあ、と感じさせられました。キャラクターデザインは他のものとまったく違う「とんがった」ものの方が価値が高そうに感じていましたが、あまりにも新奇なものより、どこかで見たことがあるようなものの方が、脳細胞にすんなり収まりますし、親しみが持てるものの方が、安心して長く付き合える……ということなのでしょうか。
 その他、ペンギンや人間の二足歩行に関する記事も参考になりましたし、「ロボットってどんな姿?」という漫画も、ロボットのもつ機能や目的について考えるのに役に立ちました。
 そして、なんと、紙だけで作ったロボットについての記事もあります(もちろん歯車も紙で出来ているので……雨の日は湿気が多くて膨張しちゃって、うまく動かないことがあるとか(笑))。
 続いて付録についてですが……オランダの芸術家テオ・ヤンセン氏考案の脚部を持ち、前方からの風に向かって、まるで生きているように歩くロボットが、とっても素晴らしいです☆
 まさに表紙の絵のようなロボットで、風を送ると、そちらに向かって、左右に体を揺らしながらペンギン歩きしてきます。脚が多数のロッドと歯車の組み合わせで出来ていて、メカメカしいのも素敵です☆ すごく複雑そうに見えますが、組み立て説明書を読んで、付録の部品を組み立てると、意外に簡単に作ることが出来ます。
 動かす場合は、ロボットの動きを制御しやすいので、扇風機ではなく、団扇を使う方がいいでしょう。団扇で「おいでおいで」と煽いであげると、「なになに?」という感じで近づいてくる様子がペットっぽくて、とっても可愛いです☆
 やっぱり「大人の科学」シリーズは、すごく楽しいです☆
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 大人の科学マガジンシリーズの他の本、『二挺天符式和時計』、『パタパタ電波時計』に関する記事もごらんください。
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 テオ・ヤンセンさんには、他にも、同じようなロボットを作ることが出来る『大人の科学マガジン別冊 テオ・ヤンセンのミニ・リノセロス』、『大人の科学マガジン Vol.30 (テオ・ヤンセンのミニビースト)』などの楽しい工作本があります。
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 また大人の科学マガジンの大人の科学マガジン編集部からは、他にも、付録つきの『歌うキーボード ポケット・ミク (大人の科学マガジン特別編集)』、『大人の科学マガジン 自動手書きマシン オートマ・テ』、『大人の科学マガジンwithKIDS 音の万華鏡』や、折り紙でLEDライトのランプシェード(しかも明かりの色が変わります!)を作ることが出来る本『大人の科学マガジンVol.29(AKARI折り紙)』、さらに、工作付録なしの『歌うキーボード ポケット・ミク 公式ブック』、『ヒッグス粒子―東大素粒子講座』などが発行されています。

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