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第1部 本

描画参考資料

東京さんぽ図鑑 町や建物の『新しい見方』を超図解!(スタジオワーク)

『東京さんぽ図鑑 町や建物の『新しい見方』を超図解!』2017/11/7
スタジオワーク (著)


(感想)
 銀座や新宿、雑司ヶ谷や王子など、東京の散歩スポット25か所をイラストで詳しく紹介してくれる本です。
 綿密なフィールドワークを得意とする建築士集団「スタジオワーク」が、実際に歩いて取材し、建築士ならではの詳細なイラストや図解とともに、新たな視点で街や建物の見方を教えてくれます。写真はまったくなくて、すべてが詳細なイラストなのですが、輪郭が緻密に描かれているので、むしろ写真より分かりやすいと思います。
 それにしても……ここまで「みっちり」東京のいろんな姿(場所・建物)を描きこんでいるガイドブックって、今までなかったような気がします(笑)。

 最初に登場するのは、もちろん「東京駅・丸の内」。この周辺は、本当に「東京の顔」に相応しい歴史を感じさせる素晴らしい建物が多くて、ふつうに散歩していても楽しいのですが、この本を読んで初めて「一丁倫敦(ロンドン)」、「一丁紐育(ニューヨーク)」と呼ばれる区画があることを知りました(汗)。三菱一号館のある馬場先通りが「一丁倫敦」、明治生命館のある御幸通り一帯が「一丁紐育」と呼ばれていたとか(ちなみに明治生命館は内部見学も出来ます)。このあたりは皇居にも近くて、すごく「東京らしい散歩コース」です☆
 また「渋谷」には「二・二六事件慰霊碑」があるとか、「恋文横丁跡(現存せず)」には戦後、米兵へのラブレターを英文で代筆していた商店があったとか、知らなかった情報もいっぱい☆
 博物館や美術館が多くて、明治・大正・昭和の近代建築の歴史を一堂に見ることができるという上野恩賜公園にある国立科学博物館は、上から見ると「飛行機の形」をしているのだとか! 建物内で展示物を見学したときに、何かこの建物、変な形をしているような……と違和感があったのは、そのせいだったんですね(笑)。
 北千住の大黒湯という格式の高そうな宮造り型銭湯の入り口脇の看板は、板に「わ」が書いてある時は「わ+板」で「沸いた(営業中)」、「ぬ」の時は「抜いた(準備中)」という意味なのだそうです……知りませんでしたが、面白いですね!
 さらに「佃島」「月島」「築地」など「ツク」「ツキ」が名前に入っている場所は、「築く」を指していて、埋め立て地を意味しているそうです。
 こんな感じの「ふーん」情報が満載☆
「効率よく、もっと楽しく歩くための」モデルコースとして、3か所ずつをまとめた「路地を散策するコース」「東京らしい建物を巡るコース」「坂を歩くコース」「木々や水辺でくつろぐコース」も設定されています。
 巻末にはアクセスガイドも収録されているという、とても親切なガイドブック。東京に住んでいる人でも知らないような興味深い情報がいっぱい掲載されているので、東京在住の方にもお勧めしたい素晴らしい『東京さんぽ図鑑』。もちろん小説の舞台設定を考えるときや、イラストを描くときにも参考になります。ぜひ読んでみてください。お勧めです☆
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 スタジオワークの他の本、『建築デザインの解剖図鑑』、『名所・旧跡の解剖図鑑』に関する記事もごらんください。
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 なお社会や脳科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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