ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

動く&錯視錯覚の本

錯視錯覚しかけ絵本

かがみのサーカス かがみのえほん(わたなべ ちなつ)

『かがみのサーカス かがみのえほん』2016/11/2
わたなべ ちなつ (著, イラスト)


(感想)
 鏡のように反射する紙でつくられた「かがみのえほん」シリーズ第三弾。
 ある日、ふと鏡台をのぞきこんだ男の子。すると……サーカスのクラウン(ピエロ)が現れました。クラウンに誘われて、男の子は鏡の世界に飛び込みます。カラフルなテントの中で、クラウンや動物たちが次々と楽しい芸を披露。そして、男の子も飛び入りで芸にチャレンジします! ゾウのすべり台に、風船の的当て……サーカスの醍醐味を楽しむことが出来る不思議な鏡の絵本です☆
 前作『きょうの おやつは』では、すごくリアルな割れる卵で、本当に目の前でホットケーキが作られていくような臨場感を描きだし、『ふしぎな にじ』では、虹の色と形の変化を楽しませてくれるなど、内容的には、子どもよりも大人の方がより楽しめそうな(びっくりできる)芸術作品だったのですが、今回のテーマは「ファンタジーの世界」。子供向け絵本らしい可愛い絵柄で、不思議な鏡のサーカスを楽しませてもらいました。
 なかでも気に入ったのが、「ゾウのすべり台」。ページを揺らすとソウさんの鼻がぶらぶら揺れるのが、すごく不思議な感じで、何度も開いてしまいました(笑)。
 自分も観客の一人として鏡のサーカスの世界に入り込めるだけでなく、ページを揺らすことで、サーカスの曲芸を動かして見ることも出来る……鏡の仕掛けをじゅうぶんに堪能できる絵本です。
   *
・1ページ目:かがみのえほんを楽しむコツ(90°に開きましょう)
・2ページ目:中表紙(鏡台の鏡の中から、クラウンが少年に「サーカスにおいで」と誘ってきます)
・3~4ページ目:クラウンに誘われて、大きなサーカスのテントへと急ぎます。ページを揺らすと鏡の効果で、旗や見物客に動きが感じられます。
・5~6ページ目:一輪車に乗ったふたごの帽子投げの曲芸。ページを揺らすと鏡の効果で、一輪車のふたごが動いて見えます。
・7~8ページ目:おサルや白鳩のバランス曲芸。ページを揺らすと鏡の効果で、おサルが頭に乗せている大きな玉やグラスが揺れ動いて見えます(おっとっと、見事なもんだ☆)。
・9~10ページ目:ゾウの鼻の上から楽しそうに少年が滑り降ります。ページを揺らすと鏡の効果で、ソウの鼻がゆらゆら揺れ動いて見えます。
・11~12ページ目:馬に乗った少年が射的☆ ページを揺らすと鏡の効果で、的の真ん中に矢が当たって見えます。風船も浮いています。
・13~14ページ目:空中ブランコへのはしごを少年が昇ります。ページを揺らすと鏡の効果で、少年のどきどきする心みたいに風景も揺れます。
・15~16ページ目:クラウンの魔法の杖で、少年の空中ブランコが始まります。ページを揺らすと鏡の効果で、少年のブランコがどんどん揺れます。
・17~18ページ目:大きなトランポリンで弾む少年。ページを揺らすと鏡の効果で、たくさんの少年が跳んでいるように見えます。
・19~20ページ目:鏡の中のサーカスの仲間に別れを告げる少年。
   *   *   *
 かがみのえほんシリーズの他の本、『きょうの おやつは』、『ふしぎな にじ』に関する記事もごらんください。
   *    *    *
 別の作家の本で、鏡も使われていない普通の絵本ですが、『じゃあじゃあびりびり』、『いないいないばあ』は、幼児の心をとらえる不思議な力のある絵本です。

Amazon商品リンク

興味のある方は、ここをクリックしてAmazonで実際の商品をご覧ください。(クリックすると商品ページが新しいウィンドウで開くので、Amazonの商品を検索・購入できます。)