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第1部 本

文学(絵本・児童文学・小説)

絵本・児童書(海外)

エルマーのぼうけん

『エルマーのぼうけん』1963/7/15
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), わたなべ しげお (翻訳), 子どもの本研究会 (編集)


(感想)
 エルマー少年が、動物島に捕えられているりゅう(竜)の子を助ける冒険の旅にでるお話です☆ 竜とか冒険とか、ちょっとスリリングな単語がでてきますが、怖いというよりは楽しい方が多いので、小さい子どもでも安心して読み進められます(笑)。
(ここからネタバレがありますので、知りたくない方は読み飛ばしてください)。
 寒い雨の日に、エルマー少年は、年老いた猫と出会います。こっそり餌をあげているのをお母さんに見つかって、こっぴどく叱られたエルマーは、「大きくなったら、飛行機で、どこにでも飛んでいきたい」と猫に言います。すると猫は、「ほんとうに飛びたいの?」と尋ね、エルマーに、動物島に捕えられている哀れなりゅうの子の話をします。
 そこでエルマーは冒険の旅にでかけるのですが、賢いことに、やみくもに飛び出したりはしません。港に行ってその島に行く船を見つけ、猫から島の話を聞いて助ける計画を立て、ナップザックにさまざまなものを詰め込んで出かけます(エルマーが選んだものは、すごく子どもっぽいものばかりなのに、ちゃんと役に立つのも楽しいです)。
 動物島の動物たちは、赤ちゃんりゅうを奴隷的に使役するだけあって、したたかな奴らばかりですが、それぞれ個性的で面白く、撃退のされかたもケッサクです☆
 はたしてエルマー少年は、無事に赤ちゃんりゅうを救い出して、空を飛ぶことが出来るでしょうか?

エルマーとりゅう

『エルマーとりゅう』
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), & 2 その他


(感想)
 『エルマーのぼうけん』の続編です。ぶじ動物島を脱出したエルマーと「りゅう」でしたが、エルマーの家に戻る途中で、嵐にまきこまれてしまいます。なんとか、どこかの島の砂の浅瀬にたどり着きましたが……。
(ここからネタバレがありますので、知りたくない方は読み飛ばしてください)。
 島には人が住んだ跡がありましたが、今では無人島のようで、たくさんのカナリヤが住んでいました。でもカナリヤたちは、「知りたがり病」という病気にかかっていました。
 エルマーはこの島で、友達のカナリヤに出会い、「知りたがり病」で死にかけているカナリヤの王様を救ってほしいと頼まれます。
「知りたがり病」かあ……エルマーや赤ちゃんりゅうを見たら、きっと満足して治ってしまうかもと思ったのですが、「知りたがり病」には、ちゃんと原因がありました。この小さな島には、隠し財宝の秘密があったのです。
 はたしてエルマーとりゅうは、無事に隠し財宝を見つけて、カナリヤたちを元気にしてあげられるでしょうか?

エルマーと16ぴきのりゅう

『エルマーと16ぴきのりゅう』
ルース・スタイルス・ガネット (著), ルース・クリスマン・ガネット (イラスト), & 2 その他


(感想)
 エルマーのお話の完結編です。やっと故郷の山に帰りついた赤ちゃんりゅうでしたが、家のすぐそばに人間の姿を見つけました。人間はりゅうの家族を見つけて、捕まえるつもりなのです。赤ちゃんりゅうは家族を救おうと、エルマーに助けを求めるのですが……。
(ここからネタバレがありますので、知りたくない方は読み飛ばしてください)。
 さまざまな困難を乗り越えてきたからか、赤ちゃんりゅうも機転がききます。人間のたくらみを察知した赤ちゃんりゅうは、体の小ささを利用して、家族のいるほらあなに入りこみ、ここから出ないで助けを待つように彼らに言って、エルマーを探しに戻ります。
 エルマーはもちろん、家族を救うため再び立ち上がります☆ またも妙なものをリュックサックに詰め込んで、りゅうの背中に乗り、さっそうと飛び立ちます。
 今回のお話には、たくさんの人間が出てきます。なかでも傑作なのは、りゅうを目撃してしまう農夫のワゴンさん☆ 喜劇俳優みたいな珍妙な活躍で、おおいに笑わせてくれます。
 最終話にふさわしい、面白くて、どきどきする素敵な結末が待っています。
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『エルマーのぼうけん』を題材にしたすごろく『エルマーのぼうけんすごろく』に関する記事もごらんください。
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 エルマーのぼうけんには、各巻の他『エルマーのぼうけん 3冊セット』や、英語で読める『エルマーのぼうけん - My Father's Dragon 【講談社英語文庫】』などもあります。

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