ちょき☆ぱたん 写真補正の豆知識 (chokipatan.com)

第3部 実践2写真補正のコツ編

3 写真の配置と合成のコツ

3-3 人物と背景の合成

 実際にはそこにいない人や物を、他の写真に入れて合成することができます。背景となる写真に、はめ込みたい人や物を別の写真から切り抜いて貼り付けるイメージです。
 結婚式の写真などで式場の白い壁の前で撮影した花嫁さんを切り抜いて、冬のスキー場の写真と合成し、あたかも雪山のロッジの前で撮影したかのように見せたい場合には、次の手順で作業します。

(1) 人物に沿って切り抜きます。実際の境界線より少し内側を切り抜くと、切り抜いた時の境界部分の違和感が緩和されます。1pixel境界をぼかします

(2) 人物以外の部分を透明にします。

(3) 切り抜いた人物のサイズを拡大縮小で調整して、背景となる写真の好きな位置に配置します。

(4) 最後に人物と背景の調子を合わせるため、それぞれ「トーンカーブ」と「色相・彩度」を調整します。

 これで出来あがりなのですが、(3)と(4)の間で、次のような工夫をすると、さらに巧妙に合成することが出来ます。

(3)-1 新しいレイヤーを作って、髪の毛など切り抜きが難しい複雑な部分だけを、ベルト状に背景ごと切り抜きます。(花嫁の例だと、花嫁全体を切り抜いた境界領域のうち、花嫁の髪の毛の部分の「白壁背景+髪の毛の外周部分」のみを馬蹄形に切り抜きます。)

(3)-2 レイヤーの順番を上から、人物、髪の毛、背景の順番になるように配置します(こ時、髪の毛の部分だけは元写真の白壁背景がまだ残っています)。

(3)-3 髪の毛の背景が白一色の場合は、髪の毛のレイヤーモードを「乗算」に変更することで白を透明に変えることが出来るので、髪の毛を自然に合成できます。背景が白ではない場合は、髪の毛のレイヤーをモノクロにしてみる、色を変更するなどの工夫で白く変えてから「乗算」しましょう。

(3)-4 ブラシツールや透明度の調整などで境界線部分をなじませます。

 より計画的に合成写真を作る場合には、次のような工夫をしておくと、合成作業が楽になります。

・人物の切り抜きが容易になるよう、撮影時の背景を白一色にしておく(白壁やホワイトボードの前に立ってもらう。特に切り抜きの難しい髪の毛部分の背景は白一色にしておくと良い)

・写真の選び方に気をつける。(切り抜きたい写真の中で、髪の毛やレースなど「切り抜きが難しい部分」を見つける。そして人物の背景に配置する部分が、これと同じような色になる写真を背景写真として選ぶ)

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