ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

しかけ絵本(海外の作家)
 ※日本語の本(翻訳版)もあります

その他の海外の作家

いますぐ名探偵 犯人をさがせ!(桂林ブックス)

『いますぐ名探偵 犯人をさがせ!』2021/12/9
桂林ブックス (著), チョ・スンヨン (イラスト), 鈴木沙織 (翻訳)


(感想)
 世界的に有名な観光地で起きた事件について、目撃者の証言をもとに犯人を捜していくしかけ絵本です。
 表紙に窓あきの仕掛けがあって、被害者・目撃者・関係者の証言にあてはまらない人物の窓を閉めていくと、最後に残った人が犯人になる、という仕組みになっています。
 読者が名探偵となって「推理を楽しむ」絵本なのですが、この「窓を閉めていく」方法で途中経過をメモできる仕掛けが楽しくて、ゲーム感覚で推理クイズを楽しめるのです。
 この表紙の窓内の容疑者たち(怪盗団)は、差し込み式のカードになっていて、4種類あります。
 この4種類の怪盗団がそれぞれ4か所で事件を起こすので、合計で16の事件を解決することになります。
 まずは「油断大敵怪盗団」が出没している地域の事件。表紙の裏に、油断大敵怪盗団用のカードを差し込みます。そして建物の窓に全員が表示されるよう、赤いスライドを横に押して全部の窓を開いておきます。
 そしてページを開くと、油断大敵怪盗団の仲間の顔と名前、特徴などが書いてあるページ(見開き)になっています。
 さらに次のページを開くと、最初の事件「中国の万里の長城でのレンガ持ち去り事件」が発生。見開きページの大きなイラストで、万里の長城にびっしり観光客がいる状況が描かれています。そしてその下に、8人の目撃者などの証言が書いてあるのです。この証言を読んで、油断大敵怪盗団のうち犯人の特徴に当てはまらない人の窓を閉めていきます。
 ちなみにこの表紙、横に長く広げられる仕組みになっていて、ちゃんと見開きページを開いた状態で、その左側にきます。見開きページの証言などを読みながら、表紙の窓を閉開け閉めできるようになっているのです。事件のページと怪盗団の特徴ページは、何度も開いて情報を確認しないと犯人を推理できないので、このようにページ開け閉めしながらでも表紙をそのままにしておけるのが、とても嬉しいです。
 またこの本は、事件の解決だけでなく、「探し絵」を楽しむこともできます。事件の起きた有名な観光地イラストには、目撃者などの関係者も描かれているので、彼らを探すことと、指定された4つのアイテム(国旗など)を探すクイズも書いてあります。
 さて無事に事件を解決(別な場所にある解答ページで正解を確認できます。)……次のページを開くと、次の事件「シンガポールのマーライオン公園で機密情報の入ったUSBの盗難事件」が発生。また表紙の窓を全部開いて、この事件の推理に備える……という感じで、4つの怪盗団×4つの事件をどんどん解決していきます。
 事件の舞台となるのは、万里の長城、ピラミッド、エッフェル塔、ナイアガラの滝など……表紙裏の世界地図で、事件がおきた国の場所も調べられます。
 事件と探し絵の解答ページには、観光地や歴史情報も書いてあります。
 だからこの本は、「推理」で推理力・読解力を鍛えられ、「探し絵」で観察力が鍛えられ、さらに世界史・世界遺産などについても、ちょっぴり学べるという、まさに「頭がよくなる」楽しい知育絵本なのです!
 子供向けの本ですが、大人が読んでもとても楽しめます☆ 脳トレにも使えるかも。
 とても素敵な知育絵本。ぜひシリーズ化して欲しいと思っていたら……どうやら続編もあるようです(以下の商品リンクで紹介しています)。どんどん出してほしいです。だんぜん、お勧めです☆

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