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第1部 本

工作(紙以外)

ちいさい世界づくり(Hanabira工房)

『ちいさい世界(もの)づくり - 身近なものでできるジオラマとドールハウス』2022/2/17
Hanabira工房 (著)


(感想)
 YouTubeで大人気のミニチュア作家 Hanabira工房の初めての本です。
 ジオラマやドールハウスの作り方の本ですが、シルバニア・ファミリー・ハウスや温室風のドールハウスのリメイクなど、すでにある程度の構造が出来たものの改造から始めているので、初心者でも出来そうな気がします。
「PART1 どこか懐かしいノスタルジックなドールハウス」と「PART2 自然と共存するジオラマとミニチュア」は、作品の概観と一部分のクローズアップ写真、そしてその作り方のごく簡単な解説になっていて、作品の世界観やこだわりポイントを堪能できます。とても素敵な作品ばかり☆ これら14の作品には、その一部を除いて作り方の詳しい説明はありませんが、そんなに難しそうには見えないので、工作好きなら、写真とこの簡単な解説だけで、似たようなものをなんとか作れるかも……。
 そして「PART3 初心者でもできるジオラマとドールハウス」では、いよいよ作り方の詳細な説明が始まります(3作品)。
 最初に「よく使う道具」があり、続いて「あると便利な道具」。この「あると便利な道具」では、「ウェザリングマスター(TAMIYAのプラモデル用塗装剤。サビなどを表現できる)」と、「ガラスキューブ」が参考になりました。
 特に「ガラスキューブ」は、「木材やプラ板を接着するときに、直角に固定するために使う。重りや小さなアイテムの作業台にも」使えるそうで、実際に「小さいイス」を組み立てる時に使っている様子を写真で見ることが出来ます。こういうのには、そこらへんにある箱なんかを一時的に代用していましたが、工作専用に使う「ガラスキューブ」を用意しておくと、はみ出した接着剤をきれいにふき取れるから、とても良いですね! 「ひっつき虫」との併用で、すごく便利に使えそう!
 また、ここで最初に作り方が説明されているのは、「PART1 どこか懐かしいノスタルジックなドールハウス」のなかで写真紹介されていた「本のなかのミニチュアハウス」のうちの「本の中に小さな書斎」という作品! ハードカバーの本の箱の中から本を取り出すと、中に空間があって、小さな書斎になっている(内側の壁がびっしり本棚で、その隙間に小さな机と椅子がある)というもの☆ 「PART1 どこか懐かしいノスタルジックなドールハウス」で一目見た時から、うわー、これを作ってみたい☆と思っていたので、とても嬉しかったです。ただし本書の中には、型紙として本棚や机やイスのパーツしかありません。本の外箱、内箱、本棚に並べる本の背表紙などは、型紙ダウンロード用のコードでダウンロードする必要があります。
 そして二つ目の作品は、「1,000円でできる路地裏のジオラマ」。こちらではジェッソと苦土石灰をまぜて地面やブロック塀の質感を表現する方法など、さまざまな技法を学べます。
 三つ目は、「初心者でもできるドールハウス」。クラフトボードや壁紙リメイクシートなどを使って組み立てるシンプルなドールハウスです。
 さらに最後のページには、これら三作品で使用している実物大のペーパークラフトがあり、これを使うと、雑誌やポスター、台所小物などを簡単に作ることが出来ます。
 という感じで、身近なもので作るジオラマやドールハウスの作品の紹介と、その一部の作り方を教えてくれる本でした。
 ドールハウスというと、素敵だけど細かくて作るのは大変……と思いがちですが、この本で紹介されているのは、シルバニア・ファミリー・ハウスや温室風のドールハウスの改造とか、あまり難しくなさそうなジオラマばかりなので、初心者の方が最初に挑戦するのに、とても適していると思います。興味のある方は、ぜひ眺めて作ってみてください。

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