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第1部 本

ビジネス・その他

フリーランス六法(フリーランスの働き方研究会)

『独立から契約、保険、確定申告まで フリーランス六法』2021/5/21
フリーランスの働き方研究会 (著), 二森礼央 (監修), 萩口義治 (監修)


(感想)
 自らもフリーランスとしてさまざまな分野で活躍しているクリエイター集団が、法律や税金に詳しくない人でもフリーランスとして楽しく稼げるようになれる知恵を分かりやすく教えてくれる本です。
『フリーランス六法』というタイトルですが、法律だけの解説ではなく、お金や法律、そして独立から契約、保険、確定申告まで、「フリーランス」という働き方のコツを教えてくれます。各章の終わりには、「チェックポイント」があるので、内容の復習が簡単にできます。
 例えば「第1章 会社を辞める前後にやるべきこと」のチェックポイントは、次の通りです(本書内には、もう少し詳しい説明があります)
・フリーランスになりたては信用が低い
・開業資金=設備資金+(運転資金×6カ月)
・仕事とプライベートははっきり分ける
・自宅で開業できるか確認する
・資金計画を詰めておく
   *
 フリーランスになりたての時は信用が低いので、クレジットカードや住宅ローンなど審査が必要なものは、会社員のうちに取得しておいた方がいい、などの現実に役に立つアドバイスなども掲載されていました。
 フリーランスという働き方は、時間に縛られず自由に働けるのが魅力的ですが、確定申告はもちろん、仕事でトラブルがあったときも、すべて自分で対処しなくてはなりません。実際、報酬の未払いを経験しているフリーランスはなんと7割にものぼるといわれているのだとか! 「自分の身は自分で守る」という心がけが本当に必要ですね……。
 そのためにも、「契約書」や証拠をきちんと取ろうというアドバイスが書いてありました。口頭の約束や経費も契約書に入れるべきなのだとか。
 そして「契約書」は、最低限ここをチェックしなければいけないそうです。
・契約の主体(誰と誰の契約か)
・期間(あるいは納期)
・業務内容(何を、どの範囲で依頼されたか)
・報酬(金額と支払い方法、支払期日)
・著作権などの権利は誰のものか
・約束通りに履行できなかったらどうなるか
・どんな場合に契約破棄できるのか
・契約期間が終わったらどうなるか(満了か更新か)
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 頑張って働いたのに、結局ただ働き部分が多かった……なんてことになると、すごく残念ですし、お金ではなくストレスだけが溜まってしまいます。口頭や電話でも契約は成立しますが、契約書がない場合でも、メール、電話録音などの証拠は絶対に残すべきだそうです。
 またトラブルの相談窓口として、次のサイト等が紹介されていました。
・経済産業省「適正取引支援サイト」
・厚生労働省「総合労働相談コーナー」
・全国中小企業振興機関協会「下請かけこみ寺」
・日本司法支援センター 法テラス
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 その他、確定申告や税金、保険や年金など、フリーランスとして知っておきたい知識がいろいろ掲載されています。フリーランスをめざしている方や、フリーランス初心者の方は、ぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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