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第1部 本

ビジネス・仕事力向上

1分間整理術(松本幸夫)

『1分間整理術』2009/5/12
松本 幸夫 (著)


(感想)
「仕事ができる人」「人生がうまくいく人」は、ムダなものをうまく捨てているという観点から、身の回りの整理の仕方をいろいろと教えてくれる本です。
 たとえば最初の「第1章 「机・部屋」を整理しよう!」の「いつまでたっても片づけられないを解消する方法」で教えてくれるポイントは、「全部を片付けようとしない。まずは「スペース」を決めて1分間だけ整理をしてみよう!」というもの。こんなふうに「1分間だけ」と言われると、いつもは面倒で後回しにしている「整理整頓」も、やってみようかという気になりますよね(笑)。このように短時間でポイントを決めて整理していくと、だんだん片づけられるようになっていくそうです。
 ところで、この本は「1分間整理術」というタイトルでしたが、実際には、この本で教えてくれる方法には、「1分間だけ」で出来ることは、そんなに多くなかったような気がします。例えば「仕事のスピードを上げる方法」は、「自分の仕事を書き出して、○×△に分ける。×と△の仕事は、他人に任せるか、やめるか、時間を決めてやるようにしよう!」というものでしたが、これを「1分」でやるのは無理なような……(汗)。1分でやれるのは、この本の中のほんの数項目の方法だけだったような気がしました。
 また、机・部屋などの一般的な整理術については、ざっくりと概要的、心構え的なものがいくつか書いてあるだけなので、箱やフォルダを活用して片づけるなど、「具体的な整理整頓の方法」を教えて欲しい人向きの本ではありません。
 全体の内容としては、いわゆるよくある自己啓発書の「仕事術」に関するものを総合的(要約的)にまとめたもの、という感じがしました。だからすでに自己啓発書を何冊も読んでいる方にとっては、どこかで読んだことがある整理術ばかりだと思いますが、それだけに一般的に役立つと言われている整理(仕事)術が、簡単にまとめて書いてあるので、ビジネスマン2~5年目ぐらいの方には役に立つのではないかと思います。
 例えば、この本で紹介されている「続けたい習慣は、毎日のスケジュールに組み込む」とか、「スキマ時間を活用するための自分なりのTodoリストを作る」などの方法は、私自身も実践していて、とても効果的だと思っています。
 その一方で、「効率的な情報収集をするために「インターネット」はあえて捨てよう!」とか「健康な体を作る食事法として、朝食を抜いてみる」など、個人的にはあまりお勧めできない方法も書いてあったので、ここに書いてあるすべてを盲信するのは、良くないとも感じました。そういう意味で、ビジネスマン1年生の方にはあまりお勧めできません。
 それでも全体としては、一般的な自己啓発書に書いてあることの総まとめのようなものが多かったので、中堅クラスのビジネスマンにとっては、いろいろなヒントを拾えるのではないかと思います。たとえば「片付けられないビジネスパーソン」の方の場合は、スキマ時間の1分を片付けに利用するよう心掛ければ、身の回りがだんだん片付いていくと思うので、この本の中から、このような「自分にとって役に立つ」方法を見つけて少しずつ実行していくことで、自分のビジネススキルを向上させていけるのではないでしょうか。

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