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第1部 本

しかけ絵本(日本の作家)

てんじつきさわるえほん さわるめいろ(村山純子)

『てんじつきさわるえほん さわるめいろ』2013/2/1
村山 純子 (著)


(感想)
 点字つきの「さわる迷路」の本です。第61回産経児童出版文化賞大賞、第48回造本装幀コンクール審査員奨励賞など、いくつもの賞を受賞しています。
 この本には「飛び出す」などの仕掛けはありませんが、なんと「点字を使う迷路」のある素敵な迷路絵本です。迷路は「指でさわれる点線」で構成されているので、目の見える人にも「見る」よりも「触る」方が分かりやすくなっています(点線は盛り上がっているので、光線の向きによっては「見る」ことも出来ます)。
 せっかくなので、部屋を薄暗くして指先に神経を集中して「さわる迷路」を楽しみましょう。表紙の迷路は意外に簡単ですが、重ねた円形の迷路などは、分岐線を辿って途切れたところで元に戻って、さっきの分岐から、また別の分岐線を辿るのがけっこう難しくて、あれ? これでいいのかな? と不安になり、思わず「目で」迷路の線を確かめてしまいました(汗)。目が見えない人って、本当に大変ですね……。目の不自由な人のために、こういう「楽しめる」絵本が、たくさん出来るといいと思います。
 この本は、是非、お子さんと一緒に楽しんでください。「目の見えない」人のための点字がどういうものかを知るだけでなく、「指で文字を読む」ことの大変さも実感できると思います。丈夫な厚手の紙で出来ているので、何度も触って楽しめると思います。ただし点字の解説はないので、点字に何を書いてあるのかは分かりませんでしたが……(おそらく併記してある日本語の文章が点字になっているのでしょう)。
 なお、この本は広げると一枚の紙になります。丈夫な厚手の大きい一枚紙に、迷路の4つずつが一列になる(4個×3列(うち2個は表と裏の表紙になる))ように切り目が入っていて、絵本の形に折り畳んであるのです。だから大きく広げると、一度に数人が「点字迷路」を楽しむことも出来ます。学校や保育園で使うときには、大きく広げてみても、いいかもしれません。
「目の不自由な人」の気持ちに、少しだけ触れることが出来る本です。これを読むことで、お子さんと、身体の障害について話し合う機会も作れると思います。ぜひ、家族で体験してみてください☆
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※絵本は大きな紙を折り畳んであるので、以下のページ数は目安です。
・表紙:正方形の赤い格子で構成された迷路
・1ページ目:迷路1)正方形の赤い格子迷路
・2ページ目:迷路2)長方形+正方形の紫の格子迷路
・3ページ目:迷路3)蜂の巣状の黄緑の迷路
・4ページ目:迷路4)八角形+正方形の青の迷路
・5ページ目:迷路5)重ね円形の赤い迷路
・6ページ目:迷路6)波形網目の緑の迷路
・7ページ目:迷路7)波のようなひし形の紺色の迷路
・8ページ目:迷路8)長方形の茶色の迷路
・9ページ目:迷路9)麻の葉模様の朱色の迷路
・10ページ目:迷路10)正方形の紫の細かい格子迷路
・裏表紙:点字で書かれた遊び方の説明、他
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 この本には続編の『さわるめいろ2: てんじつき さわるえほん』もあります。
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 別の作家の本ですが、点字つきの本には他にも、『さわってたのしむ どうぶつずかん』、『てんじつき さわるえほん ぐりとぐら』、『てんじつきさわるえほんじゃあじゃあびりびり』、『てんじつき さわるえほん ぞうくんのさんぽ』、『てんじつき さわるえほん ノンタン じどうしゃ ぶっぶー』、『ドラえもん あそびがいっぱい!』、『しろくまちゃんのほっとけーき』など多数あります。

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