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第1部 本

ビジネス・管理&人事

部下を持ったら必ず読む 「任せ方」の教科書(出口治明)

『部下を持ったら必ず読む 「任せ方」の教科書 「プレーイング・マネージャー」になってはいけない』2013/11/22
出口 治明 (著)


(感想)
 60歳でライフネット生命保険を起業・成功させた出口さんが、部下のマネジメント法を教えてくれる本です。
「性別も年齢も国籍も、垣根を取り払うことが大事」、「多様な人材に任せることでしか、会社は成長しない」、「どんな部下も信頼して、仕事を任せる」など、よく言われている常識的な方法のような感じではありますが(汗)、実行するのは、意外に難しいことばかりのような気がします。
 すごく意外だったのは、「部下の相談に乗ってはいけない」という教え。それは「部下の方が、仕事の範囲が狭いからこそ、仕事を深く知っている」はずだからで、出口さんは、自分で考えもせずに答えだけを聞きに来る部下は相手にせず、事前に「案」を考えてきた部下の相談にだけ乗っていたそうです。仕事を任せる時は、「与えた権限の中で、部下にめいっぱい考えさせること」が必要だとか。なるほど……。そして「自部門の責任を取るのが上司」なのだそうです。
 また、「部下には100点を求めず、60点で合格とする(40点には目をつぶる)」ことも重要なようです。部下の承認欲求を満たすには、「部下を肯定的に評価する」ことが必要で、人は「褒める」と「叱る」の割合が「3:1」でないと、ポジティブな気持ちを保てないと言われているそうです。さらに優良会社では「6:1」、超優良会社では「9:1」の割合で部下を褒めているとか。これは部下だけでなく、子どもの教育もそうですよね。
 そして、人間は「出来るから任せる」のではなく、「任せるから出来るようになる」のだそうです。出口さんは「どんな部下でも信頼した方が得だ」と言い切っています☆
 マネジメントの本として、書いてある言葉は、意外に常識的なものが多かったのですが、どの言葉にも、経験からくる教え(実感)があって、とても参考になりました。
 最後は、この本の中で紹介されていた、山本五十六(海軍大将・元帥・連合艦隊司令長官)さんの素晴らしい名言で締めくくりたいと思います。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。
 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」
   *    *    *
 この本には、『図解 部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書』もあります。
 また、出口さんは他にも『本物の思考力』、『人生を面白くする 本物の教養』、『「働き方」の教科書: 人生と仕事とお金の基本』、『リーダーの教養書』などの本を出しています。

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