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第1部 本

 IT

要点解説&図解 60分でわかるフィンテック(みずほ総合研究所)

『要点解説&図解 60分でわかるフィンテック』2016/10/27
みずほ総合研究所 (著)


(感想)
 フィンテック(FinTech)について、豊富な図解を使って分かりやすく紹介してくれる本です。
 ご存じのようにフィンテックとは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた用語で、広義には金融におけるITの活用を意味します。また近年では、特にベンチャー企業等が提供する、ITを活用した先進的な金融サービスを指す言葉として注目を集めています(例:ペイパル、Apple Payなど)。
 金融は私たちが生活する上でも欠かせないものですが、最近は使い慣れた現金やクレジット・カード以外にも様々な方法がどんどん出現してきて、正直、何を使ったらいいのか困惑してもいます(汗)。でも……やっぱり便利なので使いたいような気もするし、新しい方法を覚えるのが面倒なような気もするし……心は揺れ動きますが、この流れ(金融のIT化)は今後もどんどん進んでいくと思われます。それに取り残されないよう、今はこのような本で情報収集しているところです。と言うことで、図解が多くて分かりやすそうなこの本『要点解説&図解 60分でわかるフィンテック』を読んでみました。
 確かに「フィンテックの全体像や歴史的背景」から、「分野別の事例」、「各金融機関における具体的な取組み」、「金融行政の動き」までを整理して解説した上で、フィンテックが日本の金融にもたらす変化について考察し、さらに「フィンテックへの理解を深めるキーワード」も掲載されているので、フィンテックの全体像をざっと把握するのに役に立つ本だと思います。
 ……が、少し違和感が(汗)。というのも個人的には身近なものと感じているSuicaなどの電子マネーや、ビットコインなどの暗号通貨が、なぜか「フィンテックの決済分野」に入っていないのです。
「決済・送金分野におけるフィンテック」には、1)モバイルPOS(例:Square、Coiney、楽天スマートペイ等)、2)非接触決済(例:Apple Pay、ハウステンボスマネー、タクシー配車アプリUber等)、3)独自プラットフォーム決済(例:LINE Pay、アリペイ、トランスファー・ワイズ等)があげられていましたが、どれも使ったことのないものばかり(汗)。Suicaやビットコインはフィンテックではないのか?と思ってしまいました。Suicaなど利用者も多く一般人にとって身近なフィンテック(と思われるもの)をフィンテックの解説から除外するなら、その理由を説明して欲しかったなと感じました(なお、ビットコインに関しては、「決済分野」での解説はありませんが、巻末の「用語解説」では取り上げられています)。
 ということで、必ずしも「要点を漏らすことなく」解説されてはいないと感じてしまいましたが(汗)、それでも新しい決済方法や、決済以外の分野(融資・資金調達分野、資産運用分野(ロボアドバイザー等)、財務管理分野(PFM)、保険分野)に関する解説など、参考になる情報もとても多かったように思います。さらに各金融機関における具体的な取組みや、金融行政の動きなども整理されているので、フィンテック参考書として便利に活用できそうに思います。それだけに、電子マネー(Suica)や暗号通貨(ビットコイン)がフィンテックの決済の例に入っていないのが、いっそう残念です(また決済以外の分野の情報についても、必ずしも「網羅的解説」ではないのでは?と疑ってしまいます)。
 残念ながら「この本一冊でフィンテックのすべて分かる」とは言えないと感じましたが、それでも知らなかった情報も多く盛り込まれていましたし、フィンテックに関しても簡潔にまとめられている本で参考になると思います。フィンテックに興味のある方は、読んでみてください。
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 みずほ総合研究所からは、他にも『経済がわかる 論点50 2017』、『図解 人事労務担当のための雇用と労働の基本ルールがよくわかる本―社員とトラブルにならないために知っておくべき50のテーマ』、『図解 年金のしくみ(第6版): 年金制度の問題点を理解するための論点40』、『図解 ASEANを読み解く』『中国発 世界連鎖不況 ―失速のリスクシナリオ』、『激震 原油安経済』、『図でわかる!マイナンバー法のすべてQ&A』などの本が出ています。
 なお社会や脳科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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