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第1部 本

自己啓発・その他

ディズニーと三越で学んできた日本人にしかできない「気づかい」の習慣

『ディズニーと三越で学んできた日本人にしかできない「気づかい」の習慣』2011/10/14
上田 比呂志 (著)


(感想)
 老舗料亭で生まれ、三越で働き、本場アメリカのディズニーに出向して、日米を舞台に世界中の人と仕事をして上田さんが、日本人ならではの「気づかい」の習慣について語り、社会人として、どうあるべきかを教えてくれます。
 人との付き合い方、育て方、感性の磨き方など全部で33項目について、具体的に語ってくれますので、少しずつ読みすすめることで、自分がどう生きていくべきかを考えることが出来るのではないかと思います。
 例えば、次のような話が収められています。
02 三越と型……技を極め、自在に操る
(周囲を見渡そうとする意識、人の気持ちを察しようとする意識。意識のアンテナを立てておくことが気づかいの能力に直結する)
16 従順さが素直さではない……可愛がられる人の条件
(言う時には意見を言う。しかし人の言うことはよく聞く。任された仕事の進捗状況は必ず報告する。礼儀作法をわきまえ、社会人としてあたりまえのことをきちんとやる)
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 特に参考になったのは、「配慮が足りない人に出会った時には、その人に、気づかいの例(気づかいが出来る人の行動)を実際に見せて、「どう思う?」と問いかける」などの具体的な方法で、相手が配慮が足りない人だと感じても、率直に「もう少し考えて行動しろよ」などと言ってしまわないところに「気づかい」の心を感じさせますよね(笑)。……いや、笑いごとではなく、自分自身で考えさせることで少しずつ導いていく、というのは、一見遠回りなようでも、実は最も効果的な方法のような気がします。
 また、「本当に気づかいが出来る人は、「そっとしておく」「放っておく」という気づかいが出来る」という話にも、「ああ、そうだよな」と共感しました。もちろん、ただ「放って」おくだけでなく、本当に必要なものは、すぐに利用できるように身近に用意してあげた上で、「放って」おくわけですが……。これこそ、まさに「おもてなし」の極意のような気がします。
 ところで、周囲が気づかいのできない人だらけの場合も、気づかいをしてあげる必要があると思いますか? 著者の上田さんは、「社内が気づかいのできない人だらけなら、気づかいするのが無駄に思えてくる。気づかいの出来る人を育てるには、そのための仕組みをつくる必要がある」と言っています。
 個人的には、気づかいは、「周囲の人+1」のレベルで行えば良いと思っています。一人だけ高レベルな気づかいをするのは、とても疲れますし、「あの人=気づかいをしてくれる人(=当然のこと)」みたいな図式が出来上がると、雑仕事が集中してきてしまいます(汗)。
 でも、周囲が、気づかいのできない人だらけというのは楽しくないですよね。そういう場合は、「配慮が足りない人に出会った時」に上田さんが行っている方法を使うとか、この本を身近な場所にさりげなく置いておく、などの方法を利用して、少しずつ啓蒙してくのが良いかもしれません(笑)。みんなが自然に、「気づかい」が出来る心地良い環境を作るのに、役に立つ本だと思います。
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 上田さんは、他にも『「気がきく人」の習慣』など本を出しています。
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 別の作家の本ですが、『100%好かれる1%の習慣』など、「気づかい」をテーマにした本は色々あります。

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