ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

しかけ絵本(海外の作家)
 ※日本語の本(翻訳版)もあります

Robert Sabuda(ロバート サブダ)

The Dragon & the Knight

『洋書:The Dragon & the Knight(英語)』2014/10/23
Robert Sabuda (著)


(感想)
 ドラゴンを追いかける中世の騎士が、色々なおとぎ話を駆け抜けていく可愛くて楽しいしかけ絵本です☆
 しかけ絵本の魔術師サブダさんの新作ということで、日本語版が出るのも待たずに購入してしまったのですが、到着した本を見て、あれ?と思ってしまいました。いつもほどの「ぎっしり」しかけ絵本ではなかったからです。本の背表紙側はいつも通りの厚みなのに、ページをめくる側の厚みはすごく薄くて……つまり、上から見るとV字型になってしまっている(笑)ので、本棚に収納したときに、とても具合が悪そうな感じなのでした(汗)。
 2014年11月現在、日本円で3,500円と、今までの洋書しかけ絵本とほとんど変わらない価格だったので、クオリティ(しかけの量)も同じかと期待してしまいましたが……そうか、今は円安になったんだっけと思い当りました(汗)。
 今回の本は、今までの絵本のように、ページの両サイドに小さいしかけ絵本がついているという超豪華な構成にはなっていません。ページの中央に大きい飛び出ししかけがあるという普通のしかけ絵本です……が、よく見ると、やっぱりサブダさんらしい可愛いイラストに、高度なしかけの技巧が凝らされた、とても素敵な絵本でした☆
 全体に、原点回帰というか……今までの集大成というか……そういう感じで、往年の名職人が、肩の力を抜いて自ら楽しんで作ったという、ほのぼの感に溢れています。
 とくに、ドラゴンが可愛い☆ いかにも追いかけっこを楽しみそうな、いたずらっ子っぽい子供ドラゴンで、このアメリカン・コミックスっぽいドラゴンと騎士たちに、いきなり物語の世界に乱入された主人公たちがみんな、「何やってんの!」って感じに、困り顔や、怒り顔をしているのが、すごく面白いです☆
 ページの表面(地面)やポップアップする家などの立体物には、物語文がびっしり書いてありますが、これで物語の全文が分かるというわけではありません。文章の方は、あくまでも演出の一部と捉えた方が良いでしょう(プレゼントの包装紙に、英字新聞を使っているようなイメージでしょうか)。
 立ち上がる造形物は、『クッキーカウント』の家や『ジャングルブック』の大木、『恐竜時代』の恐竜など迫力満点。いままで手掛けた人気絵本の造形(ハイライトシーン)を思い出させるものが多いので、サブダさんのファンなら、いっそう楽しめる絵本だと思います☆

・表紙:表紙の穴からのぞく騎士とドラゴン。穴には透明プラスチックがついていて、穴から埃が入り込まないようになっています。
・1~2ページ目:騎士とドラゴン。表紙で見えていた騎士やドラゴンが動き始めます☆ 楽しい追いかけっこの始まり!
・3~4ページ目:シンデレラ。美しく変身したシンデレラの回りを、ドラゴンと騎士が、うろちょろします。
・5~6ページ目:ヘンゼルとグレーテル。お菓子の家の横にドラゴンが横たわります。
・7~8ページ目:白雪姫。七人の小人に囲まれ、棺に横たわって平和に死んでいるはずの(?)白雪姫が、立ちはだかるドラゴンを横目で見ます。
・9~10ページ目:赤ずきん。お祖母さんの家と、とっても大きな森の樹が立ち上がります! 騎士に追われたドラゴンは、すたこら逃げます。
・11~12ページ目:アラジン。アラジンの空飛ぶじゅうたんの原動力は……ドラゴン?
・13~14ページ目:ラプンツェル。高い高いラプンツェルの塔のてっぺんにいるのは……やっぱりドラゴン!
・15~16ページ目:三匹のこぶた。三匹のこぶただろうが、おとぎ話だろうが、吹き飛ばしちゃうのが火を噴く巨大ドラゴン!(騎士はどこに行った……?)
・17~18ページ目:長ぐつをはいた猫。あれれ? ドラゴンは、ついに騎士につかまっちゃった?
・19~20ページ目:終わり。ドラゴンの炎でマシュマロを焼く騎士(笑)。

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