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第1部 本

描画参考資料

宙の名前

『宙の名前 新訂版』2010/7/1
林 完次 (著))


(感想)
 月や星など「宙(夜空)」の言葉について、美しい写真とともに解説してくれる素晴らしい図鑑です☆
 この本は、「月や星をはじめとする、夜空に関する言葉を、それを直接示すか、あるいはイメージする写真と共に紹介する歳時記風天体図鑑」だそうで、天文学上の用語の紹介を目的としたものではないそうですが、内容が充実していますので、月や星に関する手軽な図鑑としても十分使えると思います。
 内容は、十五夜や下弦の月など、さまざまな月の形を集めた「月ノ章」、黄昏や宵闇、オーロラに関する「夜ノ章」、惑星や彗星、星占いなどの「天ノ章」、そして春夏秋冬の星や星座を紹介する「春ノ星ノ章」、「夏ノ星ノ章」、「秋ノ星ノ章」、「冬ノ星ノ章」の全7章から構成されています。
 うつろいゆく月の形を眺めながら、「十六夜(いざよい)」などの言葉の意味を知り、山の端が赤く染まる夕暮れや、紺色の夜空に輝く宵の明星の写真にうっとり見惚れてしまいます。星座を紹介する春夏秋冬の夜空写真には、同じ構図にあてはめた星座の図がありますので、とても参考になります。また、ギリシャ神話や逸話が添えられたものもあります。
 宙(夜空や月、星)の名前に関する文章も充実していますが、とにかく夜空の写真が美しい☆ 月を眺めることも好きな私には、本当に夢のような本です。
 値段はちょっと高いのですが(汗)、写真が充実していますので、作画の資料としても使えますし、夜空に関する用語辞典として、文章を書く時にも、とても便利に使えます(もっとも月の写真はともかく、星の写真は細かすぎるので、作画の資料としてはあまり使えないかもしれませんが……)。
 こういう美しい星の写真は、気象条件の良い時に、夜空が暗い場所で寒い思いに耐えながら撮影しなければなりませんので、これだけの写真にかけられた時間を思うと、本当に貴重だと感じます。
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 林さんには、他にも『月の本―perfect guide to the MOON』などがあります。
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 別の作家の本ですが、素晴らしい天体写真の本には、『超・絶景宇宙写真─NASAベストフォトセレクション』、『グリニッジ天文台が選んだ 絶景天体写真』、『NASAが撮った宇宙の絶景 (TJMOOK)』などがあります。
 また、ナショナルジオグラフィックがカメラでの撮影方法を教えてくれる『ナショナルジオグラフィック プロの撮り方 露出を極める』、『ナショナルジオグラフィック プロの撮り方 完全マスター』、『ナショナルジオグラフィック プロの撮り方 構図を極める』、『ナショナルジオグラフィック プロの撮り方 クローズアップ』などは、難しい天体写真の撮影を始め、撮影技術全般の向上に役に立つと思います。

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