ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

自己啓発・精神力

夢をかなえるゾウ

『夢をかなえるゾウ』2011/5
水野敬也 (著)


(感想)
 面白くて、ためになる本です。一般的に言うと「自己啓発本」になるのだと思いますが、そんな堅苦しさをまったく感じさせません。話の面白さに笑いながら読み進めているうちに、いつの間にか自分を向上させる習慣が身についていくという、魔法のような本です。
 「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」
 やる気はあるのに長続きしない、ダメダメなサラリーマンの“僕”の前に、関西弁を喋るゾウの姿をしたヘンな神様の“ガネーシャ”が突然現れて、そう告げます。
 自己嫌悪に沈みそうになっていた“僕”は、藁にもすがるような気持ちで、この胡散臭い師匠の教えに従うことにします。でも成功するために教えられたことは、「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか、誰にでも出来るような地味なものばかりでした。……こんなんで本当に成功できるの?
 “僕”以上にダメダメな感じが体じゅうにパンパンにつまっているゾウの神様が出してくる妙な課題に、なんとなく疑いを持ちながらも、“僕”は一日に一つずつ実行していきます。その課題は、実行が難しいものは、ほとんどありません(ちょっと恥ずかしい思いをするものはありますが)。でも、普通の人にとっては、自己啓発っぽい課題を毎日実行し続けるモチベーションを維持するのは困難ですよね。その通り、ちゃんと“僕”も、何度も止めようかと思います(なので、すっかり感情移入してしまいます)。でも神様の“ガネーシャ”の我儘で破天荒な行動に、怒ったり振り回されたりしているうちに、なんとなく実行してしまう……これを続けていくうちに、“僕”は、だんだん変わっていきます。
 「笑って、泣けて、タメになる、まったく新しいエンターテインメント小説」というキャッチフレーズに、嘘はありません。読んだ人の半数以上が、すぐに「靴をみがき」に玄関に行ったのではないかと思います。この本には、それだけのパワーがあります☆
 ちなみに私はどうしたかと言うと……靴を磨くことは出来ませんでした(汗)。
 なぜなら玄関には、スニーカーとサンダルしかなかったからです。仕方がないので両方の埃を払い、玄関を掃除しました……。
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 『夢をかなえるゾウ』には文庫版の他、単行本版もありますので、購入時にはご注意ください(下の商品リンクは文庫版です)。
 また、この本には、続編の『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』、『夢をかなえるゾウ3』もあります。また、水野敬也さんが長沼直樹さんと一緒に出した『人生はニャンとかなる!』、『人生はもっとニャンとかなる!』についての記事もご覧ください(その記事には、水野敬也さんの他の本への商品リンクもあります)。
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 ためになる自己啓発本としては、他にも『ポジティブの教科書―自分も周りの人も幸運体質になる3つの基本と11の法則』の他、天才棋士・羽生善治さんが決断力と集中力の極意を教えてくれる『決断力』、世界一のプロ・ゲーマー梅原大吾さんの勝負哲学『勝ち続ける意志力 (小学館101新書)』などいろいろあります。
 また、『夢をかなえるゾウ』と同じように、気楽に読める自己啓発本としては、ドーテンさんの『仕事は楽しいかね?』、『仕事は楽しいかね? 2』の他、童話のようなスタイルの『チーズはどこへ消えた?』もあり、とてもお勧めです。

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