ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

動く&錯視錯覚の本

動く絵本

ぱらぱら絵本とくるくるカード

『ぱらぱら絵本とくるくるカード―めくってあそぶ・まわしてたのしむ』2009/3
おの かおる (著), くすみ まさゆき (著), きもと ももこ (著), あわつじデザイン (著)


(感想)
 うごくしかけ絵本(「ぱらぱら絵本3冊+くるくるカード8枚+解説書」が小さい箱に入っている絵本セットです。
 「ぱらぱら絵本」と「くるくるカード」は、19世紀前半のヨーロッパでうまれた視覚遊びだそうで、てのひらの上で繰り広げられる残像のマジックを楽しむものです。
 「ぱらぱら絵本」は、『クリスマスの足音(もうひとつの研究所パラパラブックス)』などでもおなじみのアニメーションの原理を利用したしかけ絵本ですが、くるくるカードは、この本以外ではほとんど販売されているのを見たことがないような珍しいものです(雑誌の付録としてなら、以前にも見たことがあるような気がするものですが)。
 「くるくるカード」(サロマトロープ)とは、円形カードの両端に穴があけられていて、そこに輪ゴムなどを通して、直径が軸になるように、くるくる回すと、表と裏の絵が一つになってみえるという遊びが出来るものです。この絵本の表紙(小箱の表面)のイラストの中では、右上に見える蛸と魚の絵が、そのカードにあたります。実は、この絵の青い波の一番上のところでイラストは二つに分かれていて、表面には蛸だけ(波から下は白地のまま)で、裏面には波と魚だけが(波の上は白地のまま)描かれていて、カードをくるくる回すと、残像のマジックで、この図のように見える(なぜか白紙部分は消えてしまう)という不思議なカードです(なお、この絵本セットには、「くるくるカード」を回すための輪ゴムは入っていないので、自分で用意する必要があります)。くるくるカードは8枚入っているのですが、一番面白いと思ったのは、可愛い猫が、くるくる回すと、なぜか怖い虎に見える……というカードでした☆
 「ぱらぱら絵本」の方は、表紙の絵の左下の「家」の本、中央の「猫とネズミ」の本、右下の「輪と足」の本、という3冊セットなのですが、それぞれがとても個性的で楽しめます。なかでも「輪と足(本の名前は『ふしぎな輪』)」は、公園の輪で遊ぶおじさんの写真のぱらぱらブックスで、出演者(作家本人?)が楽しんで作っている様子に、見ている方も力が抜けていく感じがして癒されます(笑)。なお、この表紙の絵では「ぱらぱら絵本」も丸型のように見えますが、本の形は、普通のぱらぱら絵本と同じように長方形の単語帳サイズです。
 その他に「解説書」があり、この「ぱらぱら絵本」と「くるくるカード」の遊び方や、自分で作る方法、どうして動いて見えるのかの原理の説明が書いてあります。かんたんな構造なので、真似して自分なりの本を作ってみるのも楽しそうです☆
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 別の作家の本ですが、ぱらぱらすることで動く絵本には、他にもパラパラシアター『棒人間バトル』、『走れ! こいぬちゃん』などがあります。
 また、鉄拳さんのパラパラ漫画、『鉄拳パラパラ漫画作品集 第一集』、『鉄拳パラパラ漫画作品集 第二集』のDVDもあります。その他、RamWireさんの『名もない毎日(初回生産限定盤)(DVD付) CD+DVD, Limited Edition』には、『名もない毎日』~鉄拳による大作パラパラ漫画Music Videoが付録DVDに入っています。

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