ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

動く&錯視錯覚の本

3D/AR/VR絵本

3D宇宙大図鑑

『ARで手にとるようにわかる 3D宇宙大図鑑』2012/5
縣 秀彦 (監修)


(感想)
 本とAR(拡張現実)技術が融合した初めての3D宇宙図鑑です。まったく新しいタイプの、しかけ絵本として紹介させていただきます。
 紙面の一部に四角いマーカーが印刷されていて、それにスマートフォンをかざすと……宇宙の星々や、人工衛星「はやぶさ」などの3D映像が出てきて、画面上で動かせます。アインシュタインの肖像画が、目をぱちぱちさせながら口を動かして話し出すアニメーションなども面白いです。宇宙解説の動画もあり、まるで自分専用の科学館のシアターを見ているよう☆ この本のAR技術はスマートフォン用なので、パソコンやカメラなどの設備が不要なのも、簡単で便利です。
 ただしスマートフォンをかざして見るのは、出来るだけ明るい日中に行うようにしましょう(笑)。というのも、夜の室内電灯では、なかなかマーカーを認識してもらえないことがあるからです。本の周囲が明るくないと、動画自体が始まらなかったり、動きが不安定になったりします。室内電灯だと、どうしても真上からの明かりになりがちなのに、スマホを紙面にかざすことで、紙面が陰になり、暗くなってしまう、という構造的問題があるのです。日中だと横からの光もあるので、紙面が暗くなりにくいのですが……。
 それと、この本はきちんとした製本なので、紙面が閉じてしまったり斜めになったりしやすくて、マーカーや肖像画を読み取りにくいという問題もあります。リング綴じのような、ページを平らに開きっぱなしに出来る構造の方が、良かったと思います。

 そういう問題はありますが、本としてのビジュアル宇宙図鑑の内容も充実していますし、AR技術で目の前に太陽系が浮かんでいるのは、なんだか魔法のようで、とても楽しいです☆ このようなデジタル技術が楽しめるのは、適合機種を持っている間だけなので、入手したら、「いつか見よう」と積読せずに、すぐに見るようにしましょう。この宇宙図鑑の一番の価値は、このAR技術にあります。
 なお、この本(2012年4月第1刷)に対応する端末は、Android端末(Android2.3以降)、iPhone3GS・4・4S・iPod touch(第4世代以降)、iPad2のカメラ内蔵端末です。アプリケーションとして「AReader」(無料ダウンロードできる)を利用します。これを起動してARマーカーにスマホをかざすと、自動的に動画などが再生されます。(なお、ダウンロードのコンテンツ量が多いので、ARマーカーにスマホをかざす時には、Wi-Fi環境がある方が良いと思います)。
   *   *   *
 縣さんの他の本『彗星探検』に関する記事もごらんください。
   *   *   *
 同じように、AR技術や3D技術、VR技術などを使う本(しかけ絵本)には、『ビジュアル版 宇宙の教科書』や、Dアニメーションで見て学ぼうシリーズの『宇宙図鑑』、『地球図鑑』、『人体図鑑』、『恐竜図鑑』、ARしかけえほんの『よみがえる!恐竜』、ビックリ3D図鑑シリーズの『恐竜』、『宇宙』などいろいろあります。これらの本は、「本」だけではその技術を楽しめませんので、購入する前に必ず適合機種などを確認しましょう。

Amazon商品リンク

興味のある方は、ここをクリックしてAmazonで実際の商品をご覧ください。(クリックすると商品ページが新しいウィンドウで開くので、Amazonの商品を検索・購入できます。)